就労相談室ギフテッドのブログ

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ODへのブレーキのかけ方

「ODをしたいと思うことが多々あります。医者には言っており、薬を調整してもらっていますが、私は一人暮らしなので誰にも管理してもらえません。だからやろうと思えばいくらでもやれます。しかし、ネットを見たら胃洗浄とか臓器に障害とか怖いことが書いてます。でもそれは本当に大量だし、処方されてる二日分とか三日分なら大丈夫じゃないかと思い、どうしても飲みたくなります。そんなに強くないからあまり効かないというのもあるし。今のところ仕事もあるしダメだと思い、迷惑を考えるとこらえてますが苦しいです、自然とODなんてしたくないと思う方法はありますか?」

初めまして、ご相談ありがとうございます。就労相談室ギフテッドの相談員Kです。よろしくお願いします。

先日、XにDMを下さった方から、改めてご質問をいただきました。その際には緊急性があるかもしれないと考え「氷を握ること」と返答しました。氷じゃなくても冷水とか冷凍庫の霜とかでもいいです。

しかし今回は、我慢はできているものの、願望が止まらなくて苦しいということですね。そして、その願望自体をできることならなくしたいというお言葉から、それほどに願望を抱く機会が多いのがわかります。

ODの理由は非常に多岐にわたり、事例を挙げればキリがありません。ODとは手段であり目的ではありませんので、自分がどんなに苦しんでいるかわかって欲しい現実を忘れたい逃げたい耐えられない、命を絶ってしまいたい、飛ぶ切る吊るのは怖いから代わりに、などの目的が割合として多いかもしれません。

この時代、世代、色々とあります。お気持ちとして尊重し、受容されてもよいことでしょう。完全に理解するのは難しくても、なるべく同じ世界に立って、苦しみを共有しながら、それでも私がブレない軸となり、お話を聞きたいと思う一心です。そして、あまりにも〇にたいと日々思う方で、受診していない方は検討してください。遅いことはあっても早すぎることはありません。

「自然とODなんてしたくないと思う方法」は、私の思いつく限り4つです。

①脳病だと自覚する ②あがくことをやめる ③言葉にする(聞いてもらえる場所を探す) ④やり残しはないかを想像する 

①②はかなり重要、③も効果的、④はプラスアルファかもしれませんが説明していきます。

①脳病だと自覚する

これは当然と言えば当然ですが、気づかない人が多いです。自分と同じ境遇にいても命を絶ちたいと思わない人がいる。では何故自分だけ、それが精神疾患神経症なのです。先天的または後天的性格や思考も大きく関わるでしょう。

もちろん周りの人や環境が希死念慮の一因となっていることもありますが、実は自分の脳がそうさせているのかもしれません。苦しいイコール自〇したい、つまり楽になりたいということで、解決策が自〇しか頭に浮かばない。これが病気のせいということです。症状なのです。

「ああ、また症状が出た、頓服薬を飲まなきゃ」が、正解の一つです。病気の症状には、薬を。

②あがくのをやめる

即効性のない手段ですが、ごまかしごまかし過ごしていくことで自然と希死念慮が発生する頻度が下がることを願うばかりです。

「はいはい、生きればいいんでしょ、生きれば」という諦め。「呼吸して水分食料取って寝て排出して、これで満足ですか」と神か仏かご先祖様に言えばよいのではないかと思う今日この頃です。罰当たりでしょうか。

何故なら福祉事業所として少しでも情報発信をしようとXを運営していると、なんとも言えないハッシュタグが目に入るのです。「#国は安楽死を認めてください」というものです。

生ではなく死への渇望。どんな社会、国なのでしょう。恐ろしい。しかしながら私たちが国政を動かし、安楽死を導入することなどできはしない。可能性は限りなくゼロに近い。だからこそ社会保険医療保険生活保護というセーフティネットがある。

簡単に消えてなくなることは許されないのです。お手上げ、降参、諦めです。

〇にたいと苦しみ、涙を流し、自分の心を切り刻むより、プライドとか世間体とかをかなぐり捨てて障がい者手帳、自立支援医療受給者証、医師の意見書、なんでもかまいませんから必要なら使って、自分が「これなら、まあ生きること自体はできるか」ということでいいと思います。

性格や考え方、生き方の都合上、必要であれば福祉サービスの力も存分に使ってくださいね。ここはポイントです。プライドとかじゃなくて、もう植え付けられてる行動だから生活や思考を変えられない。つまり苦しい状況から抜け出したくても抜け出せないという場合があります。それはまず①と③、一人ではなく誰かとやってみましょう。

③言葉にする(聞いてもらえる場所を見つける)

以前の記事でも書きましたが「あー疲れた、のど渇いた」と言えるくらい、〇にたい、という言葉を繰り返すのです。同時に文句を言ってもいいし悪口を言ってもいい。ヒトカラでもいい。「もういい、眠い」となるくらい言葉にする。そういえば、日記に書くことにしたと仰っていた方は、3日で飽きたと笑っていました。

こういった「〇にたいくらいにつらいんだ」という気持ちを理解してもらう勇気を、自〇をする勇気の前に少し出せたら、また少し違うかもしれません。

④やり残しはないかを想像する

こちらが意外と効果があるようです。月並みですが希死のある利用者様に「ちなみに、やりたいことはない?」と聞いてみたことがあるのですが、世界遺産の〇〇を見てみたいと答えてくれました。海外に興味のない(というか滞在できる自信がない)私からすると輝かしいお話しでした。

その方は生活基盤が整っておらず、ご家族とも絶縁、貯蓄もほぼなかったのですが「ツアーを調べてみよう」と言って一緒にインターネットをみたら、もちろん不可能な金額ではなかったのです。

また〇にたいって思うかもしれないけど、こんな風に思考を変えることもできるんだね、お金貯めてみようか、と話した覚えがあります。もう何年経つでしょう。生活してらっしゃることは知っていますが、旅行に行けたかどうかはわかりません。

「ODしてしまった」という事後報告を受けることはやはりございます。相談者様のように、そもそもODしたいという気持ちを出さないようにするためには…と考えていらっしゃる方は私からするととても稀有で、すごいなと純粋に思ってしまいました。

つまりは病気や周囲の人や環境に振り回されないこと、視野を狭くしないことが重要です。希死念慮が出たときに、大量摂取ではなく、適切な頓服薬を飲むこと。「どうせ死んじゃダメなんでしょ、わかったわかった」という逆の諦め。本当は、どうせだからやっておきたいこと。

これらは、自〇願望に対して、日常的にブレーキをかけるほんの少しの工夫です。衝動に駆られてしまったときは、止めようとする気がご本人にないわけですからどうしようもないかもしれないのですが、なんとか我慢している状態の方々にとって意味のある記事でありたいと思い書きました。

しつこいようですが、相談者様には感謝の気持ちと畏敬の念しかございません。ODを考える方には「相談するよりも今すぐ飲んだ方が確実に楽になれる」と思う場合も多いです。この場合の目的は割愛しますが、そうではなく、ODはよくないことだよな、でもしたくなってしまうから、その気持ちをどうにか抑えられないかな、と考える相談者様に尊さを感じてしまうのです。

またいつでも、ご相談ください。

以上です。お読みいただきありがとうございました。少しでも相談者様のお役に立てたら幸いです。そしてお悩みが解決することを願っています。
相談員K